家庭学習では「母親が学校の先生の教え方を非難しない」こと

これは母親が高学歴だったり、受験経験があったりするとわりとよくある事のようです。
少し高学年になってくると、算数の問題などで学校で教わってくる解き方とは別の方法を親が知っているという事があります。
指導要綱じたい、変化しているせいもありますし、小学校ぐらいですと先生によって多少、問題の解き方などに違いがある場合があります。
また、テスト結果などでも「これならマルをくれてもよさそうなのに」とか作文などで花丸がついてくると「この程度の内容でハナマルをつけられても困る」などと思う事もあるかもしれません。

塾と学校では対処方法が違います。
塾の場合は、疑問点があれば先生に率直に質問をするべきです。親が望んでいる勉強の方向や、希望があれば、伝えておくべきです。
しかし、学校の場合は、よほどの事がない限りは、基本的に先生の指導に任せるべきです。算数の問題の解き方で、もっと別の楽な方法があったとしても、まずは先生の指導したやり方を完璧にできるようになる事のほうが大切です。

一番いけないのは、「なんで先生はこんなやり方をするのかしら」、「先生が間違ってるわよ。ママは受験で成功したけど、こんなやり方じゃなかった」などと先生を非難したり、間違っていると指摘する事です。

家庭学習は、あくまで学校の勉強を補う為のものです。
その学校で習うことを指導する先生を、親が非難すると、子供も同じように先生を非難します。先生をバカにしたり、先生との信頼関係が崩れるきっかけになってしまうと、結果的に勉強に良い影響を与えません。

例えばもし、疑問に思う事があっても、学校の先生の指導内容については、目に余るものがない限りはそのやり方に倣うようにしたいですね。

家庭学習では「なんでできないの!」は禁句です

毎日毎日、子供の勉強を見守っていると、ときおり「どうしてこう、できないのだろう」と母親も頭を抱えたくなる時があります。毎回同じ所でミスをしたり、せっかく昨日はできたのに今日やらせてみたら又間違えるようになってしまった、とうい場面もあることでしょう。

よく、「感情的に怒ってはいけない」といわれます。
母親が感情的になるというのは、ストレスがたまっている時です。家庭学習におけるストレスは「こんなにやっているのに、うちの子はちっとも成績があがらない」という事でしょう。

その時に多くの母親が、どこかで「こんなにわたしがやってあげてるのに、どうしてうちの子はできないのか」「こんなにわたしが毎日つきあってあげてるのに、なんでやる気をみせないのか」と実は「私がこんなにやってあげてるのに」という部分でストレスを感じているのです。
そのはけ口として、うまくいかなったり、子供が不満げな顔を見せたりすると、わかっていても「なんでこんなこともできないの!」と怒鳴る事になってしまうのです。

子供の勉強は、「子供にさせるもの」でも「子供にしていただくもの」でもありません。親が無理矢理勉強させる事は、どちらにしても小学校低学年ぐらいまでで、その後はなかなか親の思ったとおりにはならないものです。また、勉強とは、親が子供にお願いしてやってもらうものでもありません。

あくまで勉強は子供が、子供自身のために必要であり、大人が仕事をするように、子供にとって学校へ行き勉強をすることが大事な事なのだとまず親子で理解したいですね。

そして、家庭学習では母親も一歩後ろにさがって、落ち着いた気持ちで見守るようにしましょう。
時にイライラする事があったなら、ちょっと部屋から出て深呼吸をしたり、別の事をしてとにかく頭を冷やしてから、ふたたび子供の勉強の手伝いをしましょう。

「どうしてこんなこともできないの」、こう怒鳴ったところで、子供は「できるようになる」わけでもなく、「できるようになりたい」とも思いません。
今、できなくても、「がんばって、できるようになろう」という前向きな気持ちになれるよう導くのが母親の役目なのです。

家庭学習で「誰かと比べること」をしてはいけません

塾の良さは、ライバルがいる事です。
周囲に自分と同じように勉強をし、成績を競う相手がいることは時に子供のやる気を倍層させる効果もあります。
しかし、家庭学習では誰かと競わせるような励ましを与えないほうがいいでしょう。
あくまで家庭での学習は、学校での勉強をカバーする為のもので、成績の順位の為のものではないからです。

特に母親にありがちなのは「○○くんはもう分数の計算もできるんだって」「××ちゃんは4年生までの漢字をすでに書けるらしい」というような、友だちと比べる行為です。
お子さんのやる気を出させようとして奮起させるつもりで言ったにしても、お子さんはいい気持ちがしません。先生と違って、母親に対してはいつでも「自分の味方」だという潜在的な信頼感があります。負けず嫌いの子を奮起させる方法はもっと別のやり方を考えなくてはいけません。
友だちと比べるのはよくないと理解していても、「お兄ちゃんがあなたぐらいの時はもっとできた」「お姉ちゃんが5年生の時は毎日2時間勉強していた」と兄弟関係で比べてしまうことはよくあります。特に上の子の成績がよかったりした場合には、「同じぐらいできるはず」という思い込みから、ついついこのような比べ方をしてしまいます。

兄弟姉妹でも子供の個性はそれぞれです。
伸びる時期も違えば、得意不得意科目も違うでしょう。

励ましを与えることと、誰かと比べて「だからもっとやりなさい」「もっとできるはず」という言葉は大きく違います。後者は脅しに近い感覚をお子さんが持つかもしれません。自分はどうせできない子なんだという開き直りの理由にもなってしまいます。

誰かと比べて何ができる・できないではなく、本人の中で「できた事」を見つけて褒めてあげましょう。
「昨日はここを間違えたけど、今日は全部できたわね」「ちょっと前までは机に向かうのも大変そうだったけど、最近はとてもやる気があるのね、お母さんうれしいな」といった具合に、昨日よりも今日できた事を、勉強に向かう姿勢がよくなってきた事を、その都度、言葉にして褒めてあげましょう。

家庭学習では「子供を褒めて勉強させる」のがコツなのです。

1日単位ではなく1週間単位で計画する学習方法

小学生の場合、繰り返し練習する計算や漢字、音読などから家庭学習を身につけていく事が大切です。
ですから、大抵は「学校からかえってきて遊びに行く前に宿題と家庭学習をやること」「5時には遊びから帰宅して、それから夕飯までの間にやる」など、1日を単位にしてそれを実行させるのが一般的です。例外なく、毎日がんばらせるというのは、子供にとっても大事な経験になります。

しかし、実際には習い事や学校行事などの関係もあって、「火曜日は家庭学習をやる時間がない」「木曜日は宿題だけで手一杯」などという事もあるでしょう。
また、「水曜日は遊びの日」といっそわりきってしまい、その日は宿題以外は何もしないでいい、という決まりを作るのもひとつの方法です。

こうした場合には、1週間で「やるべき家庭学習の目標」を決めましょう。
例えば、理科と社会はドリルを3ページずつ、計算ドリルは5ページ分、漢字練習は10文字、など決めて、それを1週間できちんとこなせればよしとします。そのスケジュールは低学年ならば親が決めればいいし、年齢があがるにつれて、親がアドバイスしながら、本人が考えて「木曜日に友だちに誘われているから、水曜日に理科と社会を終わらせよう」と計画をたてさせます。

自分で学習の目標をたてる、その目標を達成するための計画をたてる、そして実行する、といった体験はその後の勉強にもおおいに役立ちます。勉強ができる子というのは、こうした「学習計画をたてて管理し実行する」のが得意な子が多いものです。

毎日一定の時間を確保するのが難しい場合や、子供の性格や能力をみながら、こうした学習方法も視野に入れて考えていく事が大切です。

作文の学習方法

最近は作文の能力が、受験でも大きく問われるようになってきました。また受験をしなくても、中学校に入ってから高校受験にむけて、作文の力を要求されることがよくあります。

作文の練習方法は、「文章を書く機会を増やす」ことがまず大切です。
親子で交換日記をしたり、手紙を書いたりして、とにかく毎日、楽しみながら文章を書く時間を与えるようにしましょう。

しかし、これだけだと、文章を書く力はついてきても、いろいろなテーマにあわせて文章を書けるという力がつきません。

そこで、例えば、子供の好きな事を「文章にして説明させる」ことをしてみましょう。
子供が好きなテレビゲームのソフトについて「そのやり方を説明文にして、ママにわかるようにして」と伝えます。
ゲームのやり方は子供は熟知しているでしょうが、それを、まったくわかっていない相手に「わかりやすいように説明する」文章を作る体験をさせるわけです。女の子なら、一緒に料理をして、そのレシピを書かせる、工作をして作り方を文章にして帰宅したお父さんに見せて説明する、などもいいかもしれません。

読書感想文も、最初のうちは簡単な本の紹介と短い感想で充分です。高学年になるに連れて、例えば戦争がテーマの本などを選ばせて、「この本を書いた人がもっとも訴えたかったこと」「一番自分で衝撃をうけたこと」「最後にどう思ったか」と3つぐらいの小さいテーマを与えて、それにあわせるように感想文を書かせる練習をしてみましょう。

はじめのうちは、とにかく文を書き、その文を相手が読んで中身が伝わる、といった事からスタートして、最終的にはテーマにそって起承転結をまとめて作文を作る事ができるよう導いていきたいですね。

インターネット上の学習塾

インターネットを利用した学習塾が増えてきました。
通常の塾がオプションでやっているパターンもありますが、家がインターネットができる環境でさえあれば、会員になってさまざまなドリルをネット上で使えるサイトもあります。

こうしたネット上の学習ソフト・学習塾を家庭学習に利用するのもいい方法です。これならば、習い事や他の予定にあわせていつでも利用できますし、だいたい普通の塾よりもかなり安い料金設定なのもありがたいですね。
最近はオンラインで他のお子さんとドリルのスピードを競争したり、スカイプなどを利用して先生に質問をすることができるところもあります。

こうしてさまざまに工夫されているネット上の学習システムですが、難点としては、やはりお子さんひとりでは「なかなか続けられない」「ネットにつなげる危険性」のふたつがあります。
最初のうちは物珍しく頑張っていても、子供は飽きてしまうのも早いものです。
やはり親が見守りながら、励ましたり、オンライン上での達成システムなどを利用して、モチベーションをあげていくことも大事です。また、ゲーム感覚でできるソフトもありますから、そうしたものを適度に利用してみるのもいいかもしれません。

ネット上の危険については、特に他のお子さんとのコミュニケーションがとれるシステムやメールなどを利用する場面では、必ず親がチェックし、ネットの使い方やマナーなども同時に教えていく事が大切です。

今のお子さんたちは必ずインターネット環境の中で社会生活を営む事になります。それだけに、勉強のシステムとして使うと同時に、「インターネットをどう使うべきか」「注意すべきこと」などを親子でよく話し合うきっかけにして欲しいとも思います。

成績が伸びる家庭学習のコツ

塾に通っていない・中学受験を視野に入れていないお子さんの場合、家庭学習の比重はとても大きくなります。
小学校の学習は、中学校につながり、高校受験という大きな目標に直結していくからです。
高校受験では、多くのお子さんが最終的には塾を利用するかもしれません。しかし、小学校のうちに「学校(塾)で習った事を家庭でしっかりと復習する」習慣をつけると、実際に中学へ行ってから、また受験準備を始めてから、大きく成績がアップします。

基本は学校の宿題をきちんとやることです。
学校の宿題の量が適切でないと思ったら、今のレベルに適した教材を選び、少しずつでも家庭で継続してやらせるようにしましょう。小学校のうちは、受験を考えていないのならば、予習に力を注ぐ必要はありません。どちらかといえば、予習をして、実際の授業のときに「もうわかってるから」と集中力が欠けてしまうことのほうが問題だからです。
授業のノートの使い方も家庭学習では重要です。
宿題以外に「復習」させるのには、まず、今日の授業で何を習い、それを理解しているか・身に付いているかを確認することが大切です。
授業できちんとノートがとれていれば、それだけで、まず基本的な勉強の姿勢が出来上がっており、集中力もあるという事になります。帰宅して、ノートを見ながら、低学年なら親に「今日はおおきい数をやった。10のかたまりで数えるんだよ」と話させる事からスタートしましょう。そこから、だんだんと自分で「わからなかった事」を見つけて、調べたり、学習しなおす能力をつけさせます。
実際に、学校の宿題をきちんとやり、ノートを見ながら復習するだけで、低学年でも1時間弱はかかるかもしれません。
それぐらい、授業をきちんと理解させるというのは大変な事なのです。

さらに時間があれば、国語なら漢字や短文読解のドリル、算数なら計算や短い文章題がのっているドリルなどを利用して、反復練習で何度もやらせて、力をつけましょう。100マス計算などもこの反復練習のうちに入ります。

家庭学習はなぜ大切なのか

小学校の成績の伸びは、在籍する学年によってだいぶ違います。
低学年の頃は一般的に子供の学力に大きな差はありません。特に1年生の時は、確かに入学前からひらがなが書ける、簡単な足し算ぐらいはできるといった学力がある子がリードしているような錯覚に陥りがちです。でも実際に通信簿をもらうとわかる事ですが、基本的に先取り学習をしていても、していなくても、多くの子供がまずまずの成績をもらってくるものです。

実際に成績の差が出始めるのは、やはり3年、4年といった学年でしょう。この時につまずいた子供は、成績ウンヌンよりも、「勉強の仕方」をつかめないまま高学年になり、学習内容が高度になるに連れて苦手意識も大きくなって、結果的に成績に反映されてきてしまいます。

しかし、3年、4年で「つまずく原因」は、じっくり子供を観察してみると、結局、1年2年という低学年のうちに「勉強の基礎の基礎」の力を蓄えてこなかった事が原因だとわかります。

家庭学習は、この低学年のうちに「家で学校の宿題と復習をする」といった習慣づけをし、学校だけではどうしてもカバーしきれない「学習力の積み上げ」を行うことで、じょじょに難しくなってくる学習内容に置いていかれないようにする土台を作ることにあります。

成績の「伸び」はとても大事ですが、まずは「授業においていかれない」「学習する意欲を失われない」ようにしたいものです。
激的な成績の伸びを期待するのならば、やはり、プロの教師に指導してもらうのが一番早いのです。
しかし、そこで「伸びる」要素を作る為には、家庭学習で「土台」となる「学習意欲」「学習態度」をつけておく事が大切になるのです。

家庭学習で成績は伸びるのか

成績が上がるかどうかは、まず、お子さんが現在どのレベルにいるのかによって変わります。
もし、クラスで真ん中より下のレベルにいるのなら、家庭で少し気をつけて勉強を見てあげて、毎日継続して学習すれば、トップクラスにはなれなくても、まず一定の成績アップは期待できるでしょう。

問題は「まったく勉強ができない」あるいは逆に「トップクラスにいる」お子さんたちです。

まったく勉強ができない、極端に成績が悪いお子さんの場合には、必ず学習そのもの以外にも原因がある事が多いのです。学校生活自体がうまくいってない場合や、家庭での問題、集中力の極度な不足などのトラブル、担任の先生との関係などです。こういったお子さんの生活面でのトラブルや不安を解消しないと、成績以前の問題になります。

トップクラスのお子さんたちは、現在でもすでに多くの時間をさいて学習をしている事でしょう。またこのレベルのお子さんたちになると、テストの1問の失敗が大きく影響したりもするので、今以上に努力してもなかなか結果にあらわれないということもあります。特に高学年になり、塾などに通い出すと、周囲は「できる子」ばかりが集まり、少しばかり人より多く学習したからといって目に見えて成績が上がるという事が少なくなります。

家庭学習は、お子さんそれぞれの学習レベル、性格、現在の環境(学校・塾など)をあわせて考慮した上で計画をたてましょう。
成績がとても悪い場合には、簡単なドリルの反復練習や、まずは1日30分でも勉強する習慣をつけることが大事です。
一定のレベルのお子さんならば、「密度の濃い」家庭学習ができるよう、親が見守る必要があります。塾に通っているのならば、塾の先生と相談して、家庭で何をするべきか充分に考えるべきです。弱点がはっきりとしているのなら、家庭でその弱点を埋めるようにきちんと目的にあった教材や学習方法を導く必要があります。

結論から言えば、家庭学習で成績は伸びます。
しかし、お子さんの状況にあわせて適切な内容を選ばないと、無駄な時間を過ごすことになりやすいのが家庭学習の難しさでもあるのです。

通信簿をもらってきた時の親の態度

今は小学校でも2学期制が増えてきました。すると通信簿は夏休み明けの平日にもらって返ってくる事になります。

ひと昔前ですと、通信簿を父親に見せてお小言をもらい、その後は仏壇に供える、なんて事もしたものですが……。

通信簿は学校の成績表ですから、親としてはまず「ダメなところはどこか」と探してしまいがちです。
小学生の場合は、5段階評価のようなものではなく、「がんばろう」「もうすこし」「よくできました」というような評価の仕方が多いと思います。
特に低学年のうちはほとんどが「よくできました」だったりしますし、また、「がんばろう」のランクも親としても「いったいどのぐらいの成績順と考えていいのだろうか」と微妙にわかりませんね。

高学年になると通信簿も変わってきますが、基本的には通信簿をもらってきたら、親はまず、よくできた部分をたくさん褒めてあげてください。
通信簿をもらって、いい成績を褒められて嬉しくなったり楽しい気分になる「体験」がやる気へと繋がります。

同時に、何をがんばったほうがいいのか、どこがもう少し頑張らないといけないのか、といったポイントを親子でくわしく考える時間を作りましょう。
これは、できていない事を叱るのではなく、算数なら「計算はとてもよくできてるわね。図形はもっとがんばったらいいのかな」と通信簿を元に「これから、家庭学習で何をやったらいいのか」と親子で確認しあうという事です。

通信簿でもうひとつ大切なのは、成績以外の「生活」部分の評価です。忘れ物が多い、整理整頓ができない、といった問題は、実は子供の成績にも直結してくる大事なポイントです。
机の整理ができない子は、えてして授業に集中できていなかったり、気が散っている事が多いものです。忘れ物が多い子は注意不足で、テストではケアレスミスが多かったり、問題の読み間違えが多いものです。

生活面での問題こそ、家庭で直していける部分でもあります。
家庭学習でも、勉強するようにきちんと場所を整えてから始める、ランドセルの中身を確認するといった基本的なポイントを習慣づけるように親御さんが導いてあげるのが大切です。