家庭学習をする場所について

家庭学習は、低学年から中学年ぐらいまでは、あるいは高学年になっても多くのご家庭でリビングルームなど親の目が届く所でやらせているようです。よく言われるように、個室でひとりでやるよりも、そのほうがいいと思います。

とはいえ、リビングならどこでもいいのか、といえばそうでもありません。
まず、きちんと座って姿勢を保てるテーブルと椅子がある場所がいいですね。床に座って座卓のようなものでも大丈夫ですが、テーブルの高さと座った子供の位置に注意しましょう。
姿勢が悪いと、字も汚くなり、また目も悪くなりやすいのです。姿勢を正しく保つためには、本人の意識はもとより、背丈にあったテーブルと椅子を用意する事が大切です。
テーブルの上に、お菓子の袋があったり、読みかけの雑誌があったりすると、ちょっとした事でも子供は気を散らせます。なるたけ、テーブルの上には勉強道具以外は出ていないように片付けましょう。勉強を始める前に「一緒に片付けようね」と言って、リビングに出ているオモチャやゲームをお子さんに片付けさせ、お母さんはテーブルをきれいにすると、「勉強を始める」気持ちが整って気持ちよくスタートできますね。

もちろん、テレビは消します。
お母さんは常に横に立って「見張る」必要はまったくありません。簡単な家事、アイロンがけや洗濯物をたたむ、台所とリビングが見渡せるのなら洗い物などをしていてもかまいません。ただ、お子さんのちょっとした変化、問題が解けないようだとか、何か別の事を考えているとか、そうした変化に気付いて、声かけができるようにしておきたいですね。

お子さんが集中できるように周囲を片づけ、お母さんはお子さんの様子を見守れるようにする事で、家庭学習の環境は整ったといえるのではないでしょうか。

家庭学習をするテーブルと椅子について

お子さんの入学と同時に、学習机を用意したご家庭も多いかもしれません。実際に、自分の部屋の自分の机で、ひとりできちんと勉強ができるようになるには時間がかかります。
お子さんの性格にもよりますが、早い子なら3〜4年生でも大丈夫ですが、成績の良い、集中力のあるお子さんでも、小学生のうちはリビングルームで勉強をしていた、というのはよく聞くところです。

学習机の場合は、机の高さと椅子の両方が調整できるようになっています。お子さんを座らせて、姿勢を正せて、足がきちんと床について背筋を伸ばして机に向かえるよう気をつけてあげるのは簡単です。
ただ、リビングでやる場合は、ダイニングテーブルを利用する事が多いと思います。この場合、子供の中途半端な背丈ですと、テーブルと椅子の高さがうまくあわないことがあります。
「姿勢よくしなさい」と言っても、すぐに背中がまるまったり、逆に首を伸ばすような格好になりがちだったら、椅子にクッションをあてたりして調整してあげてください。

また、床に座って座卓のようなものでやる場合には、どうしても背中を丸めて顔をノートにくっつけるようにして勉強しがちです。
このあたりも、テーブルが調整できるようなら、正しい姿勢を保てるように注意してあげたいですね。

勉強をする時の子供の姿勢、というのは実はとても重要だと言われています。最近では小学校でも、1年生は特に先生のほうで「姿勢をよくして」と注意を促すような指導法をとっているところが増えています。
きちんとした姿勢で、鉛筆を正しく持って書く、という事は、丁寧な字を書く事につながります。丁寧な字を書こう、という意識は、集中力を養い、また、ケアレスミスを減らす事ができます。
乱暴に殴り書きしている答案用紙は、採点する側も「読めないから減点」という事になりがちですし、きちんと問題を読んでいないとか、本当はわかっている問題を適当にやってしまうといったミスにつながります。

家庭学習でも、机と椅子のバランス、お子さんの姿勢については親御さんがよく気をつけてあげたほうがいいでしょう。

家庭学習の勉強道具について

勉強をするには、教科書やノートと共に、筆記用具が必要です。学校によっては、筆箱の指定があったり、キャラクターの消しゴムはダメなど決まりがある所もあるでしょう。

ご家庭では、基本的に学校の筆記用具を使えばいいと思います。
ただ、ゲームができるキャラクターの鉛筆とか、ちょっとした遊び道具のついている筆箱や消しゴムなどは、やはりどうしても子供の気が散ります。
できれば、家庭でも学校でも、勉強道具としての筆記用具はシンプルで使いやすいものを選びたいですね。
何もかも禁止という必要はないと思いますが、たとえば、家庭で遊ぶときや絵を描いたりする時用の「遊び用筆記用具」と勉強用の筆記用具はわけたほうがいいと思います。

家庭学習で、書き込み式のドリル以外に勉強させる場合は、専用のノートを作りましょう。
高学年ならば教科別に用意して、その日の復習に使ったり、教科書の問題をもう一度やる時に使用したり、学校のノートを写して暗記する、といったように使います。
低学年のうちならば、1冊のノートで算数と国語を共用してもかまわないと思います。
低学年のうちは「これだけやった。こんなにできた!」と実感させることも大事な経験なので、薄いノートを用意して、1冊終わるたびに「すごいね、これだけ勉強したんだね」と褒めてあげて、ノートに通し番号をつけると子供のやる気を促すことができます。

特に低学年のうちは、目標達成シールのようなものを用意すると喜びます。簡単な表をつくって、今日の勉強をしたら(たとえ10分でも宿題をちゃんとやれたら)シールをはらせて、30コシールがついたら「ドーナツを買いに行こう」などとご褒美をつけるのもいいかもしれません。ご褒美は「ゲームを買ってあげる」というような「報酬タイプ」ではなく、一緒にリモコンカーを走らせに行く、とか、ドーナツ屋さんで食べる、とか、女の子なら次の表に貼るシールを好きなものを選んで購入する、などといった事にしましょう。
高学年の場合は、本人に目標のスケジュールや表を立てさせて、それを「実行していくこと」を実感させてあげましょう。
できた場合には、お母さんだけでなく、夕飯の席などでお父さんなどにも報告して、たくさん褒めてもらうようにするといいですね。

他に兄弟姉妹がいる場合

小学生ぐらいのお子さんの場合、兄弟姉妹がまだ小さかったりする事もあるかもしれません。
中学生や高校生のお兄さんお姉さんなら、「妹が勉強している」とわかれば邪魔をすることもないでしょうが、小さいお子さんだとなかなかそうもいきませんね。

まだ泣いてるだけの赤ちゃんならお母さんがお世話をすればいいのですが、3歳児ぐらいから幼稚園ぐらいまでだと、小学生のお兄ちゃんお姉ちゃんが勉強している姿が興味深くて、何かとちょっかいをだしたがります。

普段から、上のお兄ちゃんお姉ちゃんは、弟妹のために叱られたり、「お兄ちゃんだから」と我慢させられている事もあるはずです。
リビングで家庭学習をしている間は、ぜひ、小学生のお兄ちゃんお姉ちゃんを優先させてあげてください。
弟や妹たちには「一生懸命勉強をしているのだから、邪魔をしちゃいけないよ」とちゃんと教えてあげてください。
勉強しているノートにいたずら書きなどをしたら、悪気はないにしても、「これは大事なノートだから」と説明しましょう。

幼稚園ぐらいのお子さんなら、別に専用のノートを用意してあげて、お兄ちゃんたちが勉強をしている間は「○○ちゃんもお絵描きの時間ね、お勉強やってみる?」といったように、遊び感覚で机に向かう習慣をつけてしまうのもひとつの方法です。
とはいえ、この年頃の子は飽きやすいものですから、お絵描きをやめて別の事をやり始めたからといって、親が怒ったり、椅子に戻したりする必要もありません。

実際に、多少の雑音や子供の会話があっても、本当に集中力のある子は自分の勉強に没頭できます。
下の兄弟姉妹が大声でケンカして泣き叫んでいるようではさすがにどうかと思いますが、それでもちゃんと「お兄ちゃんががんばって勉強しているんだよ」と本人の前で言ってあげる事で、「大丈夫、うるさくてもできるよ」という方向に進むことができます。